英次「その通りなんだ郁乃、俺とリーゼは婚約したんだよ」

郁乃「…………」

痛いくらいの沈黙……郁乃がそっと口を開く。

郁乃「本当に?」

リーゼ「そう言うこと。勘違いしているのはあなたのほうじゃないかしら?」

英次「だから、お前にもう家事とかしてもらうわけには……」

郁乃「ふうん、そうなんだ……」

あ……

郁乃「全部そういう話になってるんだ」

あれ……あんまり怒ってない?

郁乃「えー君?」

英次「あ、はい!」

郁乃「今日は、お肉とお魚どっちが食べたい?」

英次「え……?」

肉と魚……? としたら……

英次「えっと、お肉……かな……」

郁乃「はい肉ぅぅぅぅっぅ!」

ドカッ!

英次「へぐぅぅぅぅ!!!!」

なわけなかった。

生肉が顔に……地味に痛い!

郁乃「そうよね! 男の人はお肉が好きだものね! 生が大好きだものね、ノーミートノーライフだものね! この野獣!」

英次「ま……まて郁乃……俺の言いたいことは……」

郁乃「何よお肉じゃ不満? 不満なの? はい魚ァァッ!」

バシッッ!

英次「うがあああっ!」

鯵が飛んできたーーーーーー!!! うろこが痛ぇ!

郁乃「私が……私がどんな思いでここにいたのかも知らないで……それをそれをえー君は……えー君は……」

英次「た、頼むから落ち着いて……」

郁乃「この浮気もの!」

ドカッッ!!!

英次「へぶぶぅぅぅぅぅぅっ!!!!」

郁乃「バカ! バカ! 恋愛詐欺師! チ●コもげて死んじゃえ~~!」