リーゼ「お兄様、そうやって数を恃んでの一方的な振る舞いが、ヴィッターハイムの公太子に相応しい振る舞いと思えません」

エーミール「それじゃあ、どうする? 僕は聞き分けのいいあの頃のリーゼに戻って欲しいな」

リーゼ「こういたします」

と言うと、リーゼはそっと俺の前に顔を近づけ……

英次「え?」

リーゼ「英次、ちょっとだけ我慢してね」

英次「ん……!!!?」

リーゼの唇が……入って……

リーゼ「はむぅ……ん……」

一瞬……意識が飛びかけた。

英次「んむぅ!! んっ!」

ああ……唇の柔らかい感触が、俺の脳を刺激してくる!

郁乃「はあああっ!!!!!」

郁乃「なんで! なんでえー君が……」

今……キスをしているのか? こんな、大観衆の前で?

リーゼ「はむぅ……ん、くちゅ……ん……」

英次「!!!!!!!」

唇の感触があったかい……ああ、こ、これが……

これが女の子の唇なんだ!!!

リーゼ「ふぅ……」

英次「リーゼ! い、今のはいったい!」

リーゼ「私たち、婚約しちゃいました♪」